山本和正パーソナルサイト

◎第16話 つくばスプリングフェスティバル ヒストリックカースプリントレース


※思わず撮ってしまったお隣のピットのワン公(名前不明)

とても日差しが強く、眩しい朝を迎えたレース当日。夜はやや冷えて、明け方には冷えを予想していた著者は革ジャンを用意していったのでそれを着る場面もあった。日中との気温差がとても大きい日になった。そう、昼間はほとんど初夏のような暑さだったからだ。

そんな中朝7:00に受付を済ませると、パドックへと移動、自分たちのピットエリアを確保した。予選は9:40頃から、そして決勝は午後3時半頃というタイムスケジュールで、それぞれの走行に時間もあり、のんびりと過ごしつつレースを進めていけた。今回は鈴鹿東、西とテストを重ね、ヨコハマさんからタイヤのサポートを受けることができたために、より良い体制でレースに臨むことができた。

※相変わらずテンションの高い著者と監督。一体いつまでこの画、続くやら・・・(笑)だんだん自分からやりたくなってきた(爆)

そして今回がデビューレースとなるバウム氏(HN)がアルファロメオ・ジュリアスーパーで同じクラスに参戦し、チームプロジェクトトウカイからは2台体制で取り組むこととなった。

現在の所、昨年のレースから数えてヒストリック耐久レースでは3連勝を挙げているため、余勢に乗ってスプリントレースに挑戦することとなったのだ。耐久よりも層が厚くアベレージタイムも耐久よりも速い。しかも筑波サーキットは関東圏であり、レース経験の長いドライバーも多いため、当然ながら楽に勝てる訳もないことは最初からわかっている。だがより高レベルなレースを求めチームとしてスプリントレースへの参戦を決意したのだ。

※予選前、ウェイティングエリアで待機中のマシン。雲一つない改快晴の空が眩しかった
 
★JCCA(日本ヒストリックカー協会)のスプリントレースクラス区分概要★
P・・・ノーマルクラスを表す。旧N1規定が基準で、一般道走行用市販ラジアルタイヤ
S・・・チューンドカーを表す。旧N1規定よりも進んだ改造範囲でSタイヤ着装のクラス
F・・・旧N2規定を準処した改造範囲で、スリックタイヤの着装が可能なクラス。同レース最高峰で、Fのみ年式による区分がない。
 
68・・・1968年以前に生産されたマシンの区分
75・・・1969〜1975年以前に生産されたマシンの区分
 
1・・・1300cc以下
2・・・1301cc以上

そして、著者の乗るセリカGTVとアルファロメオ・ジュリアスーパーはP75-2クラスでのエントリーとなった。共に1600ccエンジンを搭載したマシンだ。

というところで、気温もグングンと上昇し始めた9:45頃から予選開始となった。車検が大幅に遅れ、車輌準備にあまり時間を掛けられずドタバタしたスタートとなってしまったが、それでも開始時間にはコースインできた。まずはバウム氏のジュリアスーパーを後ろに着けてひっぱりながら、1周ラインを教える形でコースイン、ウォームアップをした。そしてその後アタック開始。エンジンはまず7000rpmまで吹け上がっていく。しかしややパワー感がない気がする。その後2周は遅いマシンに引っかかりクリアラップが取れず。そしてその後のラップではクリアラップが取れ、よし、全開アタックだ。最初のラップ1分17秒台からのスタート。まだまだ遅い。そして16秒台に突入した。インラップを合わせて5周したところで(後で確認した)、突然水温と油温が跳ね上がっていた。水温105度、油温130度・・・。エンジンもバラついた音になり、これ以上の走行は無理だった。すぐにペースを落とし、回転数を落としてクールダウンして1周、ピットインした。 予選を終えピットレーンへと戻ってきたマシンと著者。
※予選を終えピットレーンへと戻ってきたマシンと著者。

メカニックに状況を伝える。心の中では「多分もう無理だな・・・」とはこの時点では思っていたが、淡い期待はあった。 ピットレーンでエンジンルームを確認している間に予選のチェッカーフラッグとなり、ここで終了。そのまま車輌保管に入った。

『ごめん、ちょっと走れそうにないよ。』

エンジンが少し冷えるのを待って、プラグを外すなどしてエンジンをチェックしてみた結果、メカニックからの言葉はやはり走行できないというものだった。覚悟はしていたが、その言葉を聞いた直後は残念だった。しかし、これもまたレースである。耐久では3連勝中であったから、ここでスプリントも合わせ通算4連勝となれば出来過ぎということもある。もちろん4連勝を狙っていたが、そう簡単に上位を取れては面白くないから、次回に楽しみは取っておこう、と考えることにした(笑)。きっとご先祖様が「お前、今日は危険だから走るな」と言っていたんだろう、うん。(爆)

※決勝のグリッドに着けないと知り、立つはずだったポディウム(笑)の横のシャンパンバルーンに掴まり、ガックリと肩を落とす著者。 監督、チーフメカが「ごめんなさい」してる様子。何の何の!次回で挽回ですよ!
※監督、チーフメカが「ごめんなさい」してる様子。何の何の!次回で挽回ですよ!

モノは考え様だということで、次回に必ずこの雪辱を果たしてやる(笑)と心に決めた。原因はガスケット抜けによるエンジン不調だった。新たなガスケットを調達したとのことだが、どうもヒストリックカーのエンジンとの相性が悪かったようだ。

ということで、後はバウム氏のレースの応援と、同時開催されるいろいろなレースを観戦するツアーとなってしまった(笑)。まぁレースの雰囲気を楽しんできた。次回は7月に開催されるサマーフェスティバルだ。ここでマシンの限界に挑戦したいと思っている。

さて・・・それでは開催されたいろいろなレースのレビューをご覧あれ!(笑)(撮影:著者) AE86、N2クラスのスターティンググリッド。もうハチロクもヒストリックカーのカテゴリーに入る時代なのだ。
※AE86、N2クラスのスターティンググリッド。もうハチロクもヒストリックカーのカテゴリーに入る時代なのだ。
TSカップ
※KP61スターレットと、110、310サニーによるTSカップ。今年からJCCAシリーズに入り復活を遂げたカテゴリー、楽しそうだ
P/S 68レースのグリッド。往年の名車が勢ぞろいだ。
※P/S68レースのグリッド。往年の名車が勢ぞろいだ。
Fクラス
※Fクラスレースのスターティンググリッド。さすがにこのクラスは速かった
3分前ボード表示
JCCAガールが担当。
3分前ボード表示。JCCAガールが担当。
バウム氏
※出走前、シートに入ったバウム氏。デビューレースの緊張を噛み締めているか・・・?
グリッドについたバウム氏とマシンのジュリアスーパー。
※グリッドについたバウム氏とマシンのジュリアスーパー。
はにかんだ笑いを見せるバウム氏。案外プレッシャーに強い? ※はにかんだ笑いを見せるバウム氏。案外プレッシャーに強い?
監督とチーフメカと直前に言葉を交わす。あれもこれも伝えたいところだろう
※監督とチーフメカと直前に言葉を交わす。あれもこれも伝えたいところだろう

※黄色のマルで囲まれたグリッド(見づらいけれど)が、著者が付くはずだった位置。それにしても今回は後ろの方と言わざるを得ないが(苦笑)
決勝中、順調にホームストレートを駆け抜けるバウム氏のジュリアスーパー。
※決勝中、順調にホームストレートを駆け抜けるバウム氏のジュリアスーパー。
バウム氏
※決勝を無事完走し、安堵の表情でThumb Up!するバウム氏。お疲れ様でした!

※はい、お約束のキャンギャルショット!これは外せませんね(笑)JCCAガールのお二人。この日は朝の受付まで担当していました。

※「今回はトラブルで決勝出られなかったんだよ・・・」
「え〜そうなんですかぁ?じゃあ次回7月に頑張って下さいっ!」
「ああ、必ず出て悔しさをぶつけるよ。」
「カシャ」

第161分隊のメンバー・・・じゃないだろ!?今回中心となったメンバーです。
お疲れ様でした!

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©KAZUMASA YAMAMOTO