山本和正パーソナルサイト

◎第19話 NRC鈴鹿新春ゴールデントロフィーレースヒストリックカー50分耐久

※今回のレースレポでは、掲載している写真の左上のカドに黄色い数字が入れてあるものがあるぞ。これは、この写真の面白いセリフを募集する写真だ!みんな!掲示板などで何番の写真かを記載しつつ、セリフを考えてみよう!(爆)

今回のヒストリックカーレースは、アルファロメオ・ジュリアスーパーで参戦することとなった。これには理由があり、昨年11月下旬に開催予定だったヒストリックカー耐久レースが、オーガナイザーの都合で中止となってしまったため、その時出場する予定だった2名のドライバーが、今回に移行して参加することになったのだ。

昨年11月のレースには、私は諸事情により出場できなったため、今回は引き続きセリカをドライヴする予定だったのだが、セリカでは出場できなくなってしまった(笑)。しかし2勝を上げ、毎年恒例となっているこのレースには参戦したくて仕方がない著者は、(ゲンのいいレースなんだよね〜!)プロジェクト・トウカイのメンバーであるジュリアスーパーオーナーのバウム氏に、耐久に参戦するお誘いをしてみたのだった。

そうしたところ、バウム氏はそれを快諾してくれ、今回2台体勢での参戦が決まった。

1/15(土)テスト走行
この日はテストも兼ねて最終的なマシンの調整を行う予定で朝から鈴鹿入りした。午前中には一般スポーツ走行、そして午後にはレースエントラントのための特別スポーツ走行が設定されており、基本的に全枠走行することとした。

著者とプロジェクトトウカイは、セリカの熟成をと共に進めてきたこともあり、朝一番でセリカのテストを行い、マシンを再確認。そしてその後、アルファロメオをテストした。このマシンは、実は全く最初のシェイクダウンの際に一度だけこの鈴鹿で乗車したことがあった。走行してみると、その頃よりも格段にセッティングが進み、よく曲がる足回りになっていた。手ごたえを掴んだ感触だったが、タイム的には1分10秒弱。セリカはこの日使い古しタイヤで9秒前半が出ていたので、マシン的な限界はあるものの、「まあセリカが優勝で、アルファロメオが2位だな」などと軽口を叩いていた(笑)。

奇しくも午後は冷たい雨が降り出し、ウェットコンディションに。ツルツルの路面で、生きた心地のしないコースコンディションだった(笑)。それでも走行し続けた。午後にはセリカの今回のドライバー、えむあーる氏と嫁子さんが到着し二人とも走行していった。

今回は前日受付があり、ここで受付を済ませておくことにした。さあ、恒例のスターティンググリッドのクジ引きだ!(笑)

クジは、マシンオーナーのバウム氏が引くこととなった。今回、参加は10台だった。

・・・(よし、引くぞ!)
・・・(スクラッチカードをこすって・・・)・・・ん?・・・?(0.5秒)
・・・こっ・・・これは・・・良く見たら8だ!
ということで8番グリッドとなった。またしてもケツの方である。・・・全くクジ運はいつも悪い(笑)。
しかし、セリカは何とポールポジションを引き当てた!
・・・。

これはプロジェクトトウカイ前人未到だ(爆)

それにしても、この差は何?(笑)

そして受付終了後、ピットで恒例の(?)ドライバー交代の練習を行い、決勝に備えた。

1/16(日)、レース当日
相変わらず朝早いが、6:30に入った鈴鹿は、昨年よりも暖かく路面凍結はしていなかった。そして今回は前日の受付が設定されていたので、朝は受付をせずにすみ、且つ車検は出張車検だったので手間はかからなかった。この日は、前夜の雨も上がり日の出を見ることができ、晴れになった。これなら、午後の決勝はドライでいけるだろうと予想できた。 鈴鹿の夜明け、アルファロメオの向こうに見ゆ。美しい光景だ。くぼっち、Good sense!
※鈴鹿の夜明け、アルファロメオの向こうに見ゆ。美しい光景だ。くぼっち、Good sense!
朝一番の車検を待っている状態のピット内
※朝一番の車検を待っている状態のピット内。マシンと共に、チーム員がピット裏に集結している。多分、下らん話で盛り上がっている時だ(笑)

そして朝8:25よりフリー走行開始。これは合計30分の走行時間の中で、後半15分はスプリントレースクラスの予選というものであった。15分経つと、コントロールポストから「計測中」というボードが出され、予選を行うクラス以外はただちにピットインしなければならない。この方法、以前YZでのタイムトライアルでも使わせていただきました(笑)。
鈴鹿の夜明け、アルファロメオの向こうに見ゆ。美しい光景だ。くぼっち、Good sense!

朝の走行前に各部をチェックする監督とチーフメカ。もちろん、異常はない(笑)。ヒストリック独特と言えるかもしれない。気温・湿度などに合わせ、プラグを何番でいくかということも重要なセッティングのうちだ。
鈴鹿の夜明け、アルファロメオの向こうに見ゆ。美しい光景だ。くぼっち、Good sense!

ドライバー交代の練習を兼ねてこのフリー走行を行い、決勝に備えた。これも滞りなく済み、午後の決勝を前にその他のレースの観戦などもして、その日のシグナルのスタート方法についても再確認した。これは結構重要なことで、昨今では各サーキット、又は各レース格式や主催者によってシグナルの点灯方式が異なるために、自分のレースがその日の最初でない限り、その前のレースでシグナルがどのように点灯するかを確認しておく必要があるのだ。もちろんこれは、スタートを成功させるためである。まず赤点灯から青が点灯するか否か、或いは赤点灯の時間が何秒ぐらいか等傾向を掴んでおかねばならない。
2人の台詞を考えてみよう
※手前には著者のヘルメットとバウム氏のネームの入ったマシンのルーフが。その奥では、二人が何やら話しているぞ。それにしてもニヤついている著者、一体何の相談やら・・・。 さあ、この写真の二人のセリフを考えてみよう!
走行方法について話すドライバー
※真剣な様子でマシンのフィーリングや、走行方法について話しているドライバー。嫁子さん、えむあーる氏と著者だ
嫁子さん
※朝の走行直前の嫁子さん、ポーズ(笑)気合十分ですネェ(笑)
眉毛なしお化け
※同じく朝の走行直前の著者。ヘルメットのせいで”眉毛なしお化け”と化しているような画です(笑)
何やら話しているセリカ担当ドライバーの二
※朝の走行を終え、何やら話しているセリカ担当ドライバーの二人。何かちょっとシリアスな雰囲気・・・?(笑)この写真のセリフを考えてみよう!
何やら話しているセリカ担当ドライバーの二
※ピットモニターを見つめるチーム員。いつからか、鈴鹿のモニターは液晶テレビになってい見やすくなっていたのでした!写真では分かりづらいが、他のレースで最終コーナー(東コースショートカット)出口でスピンし、コンクリートウォールにクラッシュしてしまったマシンの映像が出ていた時のことだ
くつろぎのひと時
※朝の走行を終えたくつろぎのひととき。インスタントコーヒーを淹れようとしている著者だが、何故か周りの目が真剣だ(笑)さあ、この写真のセリフを考えてみよう!
朝の走行直前のセリカ。
※朝の走行直前のセリカ。

そして午後1:30頃からスタート前進行が始まった。今回はオーナーであるバウム氏がスタート&フィニッシュドライバーを務め、私が真ん中を担当するという組み合わせとした。セリカは、前後がえむあーる氏、そして真ん中を嫁子さんが担当することになった。
アルファロメオ
※8番グリッドにつくアルファロメオ。緊張した様子のバウム氏にチーフメカが声を掛けていた
朝の走行直前のセリカ。
※写真ではちょっと分かりづらいが、ポールポジションからのスタートとなったセリカ。う〜ん、気持ちいい位置だ
著者も一緒にスタート直前に撮影
※はい、著者も一緒にスタート直前に撮影。今回はスタート進行がやたら短く、ちょっと話をしているだけですぐに3分前表示になった

いつもスタート・フィニッシュを担当している著者は、今回はラップの多い真ん中ということで、とにかくベストラップを出す走りを常に心がけ、ペースの維持に努めなければならない。これは言われずとも私が担う役割であり、監督も何も言わなかったが当然そうして欲しいと思っているだろう。「とにかく俺自身の手でベストラップを叩きだしてやる」そう思っていた。

今回のスタート前進行はとても短く、グリッドについて写真を数枚撮影している間にすぐに3分前となってしまった。そしてフォーメーションラップを終えると、シグナルによりスタート。赤点灯から赤消灯でスタートという方式の今回のレースだったが、赤点灯時間がとにかく短かった。それによってトウカイの2台(セリカ、アルファロメオ)共にスタートで出遅れてしまい、何とアルファはスタート後、2コーナーを過ぎて最後尾に転落・・・。モニターをピットで凝視していた著者は、歯痒い思いだったが、ここはじっくりと攻めてもらうしかない。タイム的には1分11秒〜13秒ペースで前後し、次第に11秒前半から10秒後半ぐらいに安定してきた。マシン的に考えてまずますだろう。ピットでスタンバイする間、ピットにいるクルーの人達に「絶対に9秒台に入れてくるからな〜!」と公言。事実その自身と気合が入っていた。
さあ、何をしているのでしょうか?
※さあ、何をしているんでしょ〜か!?(爆)
1.鈴鹿の空に上がった花火を見ている。
2.鈴鹿の空にロケットが発射されたのを見ている。
3.でーたらぼっちが出現した。
1回目の交代風景。うまくいった。
※1回目の交代風景。うまくいった。
セリカの1回目の交代風景。ミスなくスムーズだったようだ。
※セリカの1回目の交代風景。ミスなくスムーズだったようだ。
著者も一緒にスタート直前に撮影
※マシンを降りたえむあーる氏。チーフメカと言葉を交わす。この画、まるでオー○スポー○の掲載写真のようだ(笑)しかし、ここではネタにされてしまうのだ!さあ、この写真のセリフを考えよう!

そして少し早めのタイミングでドライバー交代の指示が監督から出された。いつでも出られるよう、準備しておいた著者はすぐにスタンバイ。交代作業は例によって練習が功を奏してスムーズに完了、すぐにコースインした。

まずコースイン直後の1コーナーでブレーキを確認。踏力を強くかけ、ブレーキフィールと効きを試した。やはりアルファロメオはブレーキがよく効く。当時からやはり欧州車はブレーキがよくできていたのだ。そしてターンインして旋回フィールを確認する。やはりロール量が若干多く体感的にも、ステアリングインフォメーション的にも挙動がわかりづらい面があったが、感触を確かめるとすぐに全開走行を開始した。そしてすぐに1ラップ、ピット前通過。水温80度、油温90度。全く問題なし。さあ、ベストタイムを狙うべく攻めていくぞ。
ホームストレートを走行中のセリカ。恐らく嫁子さんドライブ時

ホームストレートを走行中の著者ドライヴのアルファ
※ホームストレートを走行中の著者ドライヴのアルファ。写真では分かりづらいが、ちょうどピットサインに応えて手を挙げているところだ

後で確認したことだが、4〜5周目ぐらいに9秒台後半に入っていたとのことだった。しかしピットサインは10秒2とか、 10秒3といったサインばかりで、自分自身にややイライラしながらも冷静にベストタイムを狙う走りを続けた。 時折上のクラスのマシンがラップしていくのに譲らなければならず、そのラップではタイムがやや落ちてしまった。 順位的には総合7番手、クラス3位であったのだろう、ポジションを示すピットサインはP3を表示していた。 今回は拮抗したタイムを出すマシンがいなかったせいもあり、昨年のレースのような順位争いで他車と絡むこともほとんどなかった。 ちょっとばかりそれは残念だった(やはりフェアにではあるけれど争いたいからね、レースだから)。 途中下のクラスのマシンと出会うことがあってオーバーテイクするか、上のクラスのマシンに道を譲るかというぐらいしかなく、 後はひたずら一人旅状態。まあ、タイムを狙うのにはいい環境だったかもしれないが(苦笑)、レースはレースとして楽しみたいものね。 そういう意味では今回はリラックスして且つドライビング自体に集中できた。そして、恐らく25分経過時点でピットインのサインが出た。 自分としては結構早いタイミングだな、もっと乗っていたいのになと思っていたが(笑)。さあ、2度目の交代だ。後はバウム氏、任せたぞ!
2回目の交代の様子。問題なし!
※2回目の交代の様子。問題なし!
同じく、2回目の交代の様子。問題なし!
※同じく、2回目の交代、問題なし!
マシンを降り、チーフメカと言葉を交わす著者
※マシンを降り、チーフメカと言葉を交わす著者。隣ではえむあーる氏が2回目の交代に備えている・・・という真剣な場面だが、どこかおかしな表情をしているようにも見える著者。さあ、この写真のセリフを考えてみよう!
マシンを降りてチーフメカと言葉を交わす嫁子さん
※マシンを降りてチーフメカと言葉を交わす嫁子さん。その表情も真剣だ。集中力は途切れていなかったようだ

バウム氏は交代後、そのペースは上がっていった。10秒中盤がコンスタントに出始め、10秒前半に突入。これはいい。著者とそれほど変わらないタイムで周回できてきた。後で聞いたことだが、「何かが見えた」ということだった。(これはいつもの口グセも多分に含まれてはいるが(笑))

いっぽう、セリカはえむあーる氏に2度目の交代をして後はチェッカーまで走行であった。後半40分過ぎの時点で、総合4番手につけており、3位を行くミニとの差は約20秒。このクラスのマシンではホームストレート1本分の差であった。ラップタイム差1秒程度こちらが有利だったようだが、このペースがお互い崩れなければ、追いつくのに後20周必要ということになる。いいペースで走行してはいたが、相手がミスでもしてくれる事を祈るしかなかった。セリカも最終的には燃料のこなれてきた後半で1分7秒台に入ったようだった。今回はニュータイヤでしかもサイズを変更してきたので、タイムは十分に伸びる可能性があった(著者もテストした)ので、満足のいく結果であった。

そして約10分後、そのままチェッカーフラッグとなる。アルファロメオもセリカも無事完走を果たし、フィニッシュドライバーのバウム、えむあーる両氏はチェッカーとピット前のクルーから完成と拍手を受けた。もちろん、著者も両者に大きく手を振って労った。

そしてレース後の車両保管のためにパルクフェルメに駐車し、マシンを降りてくる両者を出迎えにクルー全員で向かった。結果はともあれ、無事完走を果たしたことを互いに喜び合う。爽やかで、そして喜ばしい瞬間だ。握手、そしてハグが交わされた。
はい、走行を終えた後の笑顔です(笑)
※はい、走行を終えた後の笑顔です(笑)嫁子さんもお疲れ様。もうリラックスしているネ
チェッカーを受けるバウム氏ドライヴのアルファ。
※チェッカーを受けるバウム氏ドライヴのアルファ。
チェッカーを受けるえむあーる氏ドライヴのセリカ。
※チェッカーを受けるえむあーる氏ドライヴのセリカ。
暫定表彰式の風景。う〜ん、そこに立ちたかったね
※暫定表彰式の風景。う〜ん、そこに立ちたかったね

今回も、チーム全体がまたしても雰囲気のいい中でレースができたと思う。レース初参加の嫁子さん、S耐経験者のえむあーる氏の二人のコンビもよかったし、ともかくチーム全体がいつものようにレース自体を楽しもうという雰囲気に溢れている。もちろん勝つことを狙っていくのだが、そうした心地よい緊張感がやはりレースの醍醐味なのだ。

これだからレースは止められない。ドライバーを辞められない。(笑)

今回もご協賛、サポートしていただいた皆さん、ありがとうございました。 走行後の各マシンとそのドライバー揃って。
※走行後の各マシンとそのドライバー揃って。
チェッカーを受けるバウム氏ドライヴのアルファ。
※チェッカーを受けるバウム氏ドライヴのアルファ。
酔いどれポーズ
※はい、恒例の”酔いどれポーズ”(爆)。やったことのないセリカ担当のドライバーにやってもらいました(笑)。このポーズ、もう既にシリーズ化しています(笑)喜んでやってますねぇ(ぷぷっ)
チーム員で写真撮影
※チーム員で写真撮影。この写真に映っていない皆さんも何人もみえましたね!ありがとうございました!

当日、ピットをお手伝いに来てくれた、ドリ禁さん、くぼっち、みっちゃん、そしてそれ以外、名前を知らない&本名しか知らない皆さん、ありがとうございました!この場を借りてお礼申し上げます。

写真撮影協力・・・ドリ禁さん、くぼっち

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©KAZUMASA YAMAMOTO