山本和正パーソナルサイト

君は、「ポールシッター」を知っているか?

そう、ポールシッターとは、

レースにおいて『ポールポジションを獲得した予選トップのドライバー』

という意味だ。

しかし、YZサーキットにおいては

もうひとつ意味があるのだ!

思えばもう、随分前の話になる。YZサーキットが暫定オープンから2年経ち、

1〜2コーナーにロングコースが新設されてから1年ぐらい経った頃だった。

ごく普通の、平日のフリー走行の時だった。天候は晴れ、ドライ。 何台かがその時間に走行していた。

決して混雑してはいない台数で、正確には覚えていないが、

10台程度走行していたと記憶している。

そのうちの何台かは、結構走りこんでYZサーキットのタイム記録更新を狙うべく、

かなり攻め込んで走っていた。

しかも、タイヤがタレるにつれ、

マシンの挙動も怪しくなってきている。

しかしそのまま、走りつづけている。

ドライバーは集中しているようだが・・・。

そのうち、だいぶオーバーステアの大きくなったインプレッサがいた。

「・・・ちょっとヤバイな・・・」

そう思ったすぐ後のことだった。

「ドガーン!!!!!・・・ガガーン!!」

物凄い音と、その後に続く音が、

旧コントロールタワー(まだ現在の計時室がなかった当時の)に響いてくる。

何と、第2ヘアピン立ち上がりでオーバーステアを出してしまったインプレッサが、

そのまま巻き込みながらも前に進み、

・・・とどめに真中にあるポールに突っ込んで、 倒してしまったのだ!

私はその一部始終を見ていた。

4輪駆動独特の動きで、

第2ヘアピンの立ち上がりでオーバーステアを出し、前輪をインに巻き込みながらも前に進んで、

進路を変えることはできずに第1ヘアピンの方へ戻るような方向に走ってしまった挙句、

最終的にポールにまっすぐ突っ込む形となってしまったようだ。

ドライバーに怪我はなかったし、クルマもバンパーがへこんだ程度で、自走して帰れるようだった。

それにしても、倒れたポールは第1ヘアピン出口付近に見事に倒れていた。

幸い倒れた瞬間に、その現場を走行している車両はなく、

倒れたポールを喰らう車両はいなかった。

しかしまともに喰らえば、かなりのダメージを受けるに違いない!!

そう、だから彼はポールシッターなのである、それも永久に! この記録は恐らく誰にも破られることはないだろうし。

いずれにしても、この裏YZに取り上げられる資格は十分にある。

YZサーキットのフラッグ掲揚塔は、2本だ、 と思われている方も多いのでは?

違うのだ! 3本が正しかったのだ。

ポールシッターは、サーキットの伝説として、今もなお語り継がれている・・・(笑)

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©KAZUMASA YAMAMOTO